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福祉・医療

〈第8回〉グリーフサポート

 グリーフとは、愛着のある人やもの、環境などを失った時に起こる様々な反応や状態を指します。このコラムでは、グリーフについて知ることで、グリーフと付き合いやすくすることを目的に書いてきました。このようにグリーフを抱える人を支援する場や仕組みを、グリーフサポートといいます。今回はこのグリーフサポートについて取り上げます。

 「分かち合いの会」というものがあります。私自身も隔月で友人の僧侶と札幌で開催しております。これは喪失を経験した人たちが集まって、それぞれの体験や思いを語り合い、聞き合うような場です。このような会では、「他者の発言を否定しない」とか「聞いた話は外に漏らさない」、「話したくないことは話さなくて良い」など、一定のルールが設けられることが多くあります。これらのルールは、参加者の一人ひとりを尊重して、その場に安心して居られることを目的として設定されています。こういった「分かち合いの会」は様々な団体によって各地で開かれています。どうしても都市部が多いですが、最近だとインターネットを使ってオンラインで参加できる会も増えてきました。参加できる対象は会により様々で、誰でも参加できる場もあれば、がんや交通事故、自死などの喪失や死別のありようで対象が分けられることもあります。

 会によって運営方針やグリーフケアの考え方も様々ですが、自分と同じように喪失を経験した人と交流をもち、そうした人たちの話を聞き、また自分の思いを聞いてもらえる場所として、大事なグリーフサポートの場だと思います。

 また、グリーフサポートは「分かち合いの会」のみに限ったものではありません。死産で我が子を失った親に向けて、小さな産着を提供する団体やグリーフケア外来、カウンセリングなどの形でグリーフサポートが行われる場合もあります。医療従事者や介護、福祉、葬祭業に携わる人などがグリーフケアを学び、それぞれの現場でグリーフサポートを行なうことも耳にするようになってきました。僧侶もそうかもしれません。信頼できる場であれば、こうしたグリーフサポートを活用することも、グリーフと付き合っていく良い方法のひとつです。

美唄JCが認知症テーマに短編映画を制作 10月上映会を予定

 【美唄】美唄青年会議所(岸山宗一郎理事長)は、「認知症」をテーマにした短編映画の制作に取り組んでいる。認知症に対する正しい理解を広めるきっかけづくりになればと企画したもの。シナリオなどの打ち合わせを重ねるなど準備を進め …

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〈第7回〉記念日反応

 8月ですね。お盆にあわせてお墓参りに行かれる方もおられるでしょう。お盆は亡き人を思うことが多い時期です。そのため人によっては悲しみが強くなったり、気分が落ち込んだり、グリーフが表れやすい時期でもあります。グリーフは人それぞれ異なるものですから、私は全然平気だよという人もいるでしょうし、このコラムを読んでいる方の中にも、故人を思い出して、辛さを感じている人もおられるかもしれません。

 亡くなった人と思い入れのある日にち、例えば誕生日、命日など。または家族のことを強く意識するような季節、お盆やお正月など。こういった時にグリーフが強く表れて、気持ちが揺れ動いたり、心や身体の調子が崩れることがあります。これを記念日反応といいます。

 亡くなった人が配偶者であれば結婚記念日、子どもであれば入学式。病院に入院した日であったり、災害で亡くなった人だと、災害が起こった日だったり、その人にとって思い入れがあったり、亡くなった人に関わって、強く記憶に残っている日は、記念日反応が起こったとしても不思議ではありません。

 私たちは時間が経つと悲しみはやわらぐと考えがちですが、亡くなってから何年も経っていても、記念日反応が起こることはあります。これは誰にでも起こり得る自然な反応です。起こってくることを否定したり、自分を責める必要はありません。何年も経っているのに悲しんではいけないなどと思う必要は無いのです。

 記念日反応が起こるかもしれないと思う人向けにお勧めの方法をお伝えします。それは記念日反応が表れそうな日をどのように過ごすのか事前に考えておくことです。

 悲しみの大きさはその人から生前受け取っていたプレゼントの大きさだと教えられたことがあります。記念日反応は亡くなった人とのつながりを再認識したり、亡くなった人の存在を感じられるものでもあります。自分自身を大事にすることが最優先ですから、しんどければゆっくりお休みをしてその日を過ごしても良いと思います。少し元気があるならば、亡くなった人のお墓や仏壇で手を合わせたり、亡くなった人に思いを馳せる日にしてみるのはどうでしょうか。

岩見沢の新病院 9階から8階建てに変更 病棟数も90床減へ

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障がい者が吹矢に挑戦 赤平

 【赤平】日本スポーツウエルネス吹き矢協会赤平市部(伊藤浩会長)が、吹き矢の普及を目指した「吹き矢体験会」が11日、地域福祉ターミナルていくで開かれた。参加した障がい者19人は「初めての経験だったが、私たちも出来るとあっ …

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〈第6回〉グリーフを抱えた人と接する

グリーフとは、喪失によって心身に起こる様々な反応のことを言いますが、喪失を体験して、辛い思いを抱えている人に私たちは何ができるのでしょうか。

家族と死別した友人と接する場合を例に考えてみましょう。まず、その人のことを気にかけていることを伝えること。なんて声をかけたら良いかわからなかったり、そもそも声をかけて良いのか悩むことはないでしょうか。もし、あなたにとってその友人のことが気がかりならば、気にかけていることを伝えてみるのは良いことだと思います。心配してくれる人がいることは心強いですし、もし友人にとって必要であれば、その後に相談しやすくなるかもしれません。

次に、相手のあり方や思いを尊重すること。グリーフの表れ方は人それぞれ異なります。滝のように思いを語る人もいれば、あまり口に出さない人もいます。普段の様子と大きく違って驚くこともあるかもしれません。それらを私の思いで評価や判断、助言しないで、まずは相手が話すままに聞くことを大切にしてみてください。
また、あまりかけるべきではない、場合によっては相手を傷つけてしまう言葉もあります。たとえば、元気だしてね、いつまでも泣いていたらだめだよとか、あなたの気持ちがわかるよとか。亡くなった人が安心できないとか、早く納骨しなきゃだめだとか。

これらの言葉は相手のことを気にかけたつもりでも、本質的には聞いている自分を楽にするための言葉ではないでしょうか。元気が出せる状況ならば元気を出します。今、泣きたいのに、どうして泣いてはいけないのですか。似たような気持ちは知っていても、その人の気持ちはその人にしかわからないものです。亡くなった人を都合のいいように利用しないでください。宗教や慣習にもよりますが、基本的にはいつ納骨しても良いものです。自分の思いを相手に押しつけるのではなく、相手のことを尊重する姿勢が大切だと私は思います。

グリーフについての知識を伝えたり、必要であれば適切な支援につなぐことも大事なことです。知ることで楽になったり、本人だけでは解決できない困り事も、支援につながることで助かることもあります。

美唄の特養老人ホーム、建て替え等検討 

 【美唄】市は、老朽化した養護老人ホーム恵風園・特別養護老人ホーム恵祥園の建て替え等にかかる基本構想策定に向けた市民検討委員会を設置した。今月2日、初会合を開き、建物の現状などを確認し、協議の方針などを確認した。(写真= …

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